メロディ・フェア

ビージーズというグループは本当にいろいろなジャンルの音楽に挑戦したグループでした。『マサチューセッツ』ではメロディ路線、『獄中の手紙』ではシリアス路線、『恋のナイトフィーバー』ではディスコ路線とさまざまに衣装を変えて私たちに新鮮な姿を見せてくれていたと思います。あまりにも安易に変わりすぎだという声もあると思いますが、それだけ懐の広い、多才なグループだとも言えます。

『小さな恋のメロディ』は、昭和46年(1971年)に封切られた映画で、主題歌はビージーズが歌った『メロディ・フェア』でした。映画も主題歌も結構ヒットしたように記憶していますが、ウィキペディアを見ると映画も主題歌も日本だけでヒットしたということです。映画のほうはいざ知らず、歌のほうも日本だけだったというのが意外でした。

この映画がかかったころ、わたしは大学2年でした。それなりの前評判はありましたが、子どものたわいもない恋愛ごっこといった先入観をもっていました。どうして見に行くことになったのか不思議ですが、たぶん同級生の女の子に見に行こうと誘われたのではないかと思います。しかし、だれと見に行ったのか思い出せません。

主役を演じたトレイシー・ハイドは、とびきりの美少女というわけではなくどこにでもいるちょっぴりかわいい女の子といった感じでした。しかし、清楚な雰囲気とすばらしい表情の女の子で、たいへん気に入りました。今思うと日本人好みの人物像だったのではなかったかと思います。

全体にゆったりとしたつくりで、はじめのチェロ(かな?)の前奏とそれに続くバイオリンのメロディが遠い思い出を語るように奏でます。また、「Melody Fair, remember you're only a woman.」と歌うところが郷愁をさそい、これに続いて高く引いていくような裏声のスキャットが夢の世界に誘い出すような響きです。ビージーズの曲はロビン・ギブが過剰なまでのビブラートをかけて歌うのが特徴の一つですが、この曲はそれは押さえておとなしく歌っています。これがよかったと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=6r3CcgcXkig&feature=relmfu

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